BYD RACCO 300Plus 一泊二日 100km走行体験レポート 〜軽バン・軽ハイトワゴンのBEVとして高い完成度だが、気になる点も〜

こんにちは、浅本です。

先日、 BYD RACCO 300Plusを一泊二日お借りし、100kmほど走行しましたので、
前職が軽貨物プラットフォームのお仕事だったということもあり、ダイハツのハイゼットカーゴやASF2.0と比べてどんなふうに感じたのか、
また、Hyundai IONIQ5(電気自動車)のオーナーから見て、このBEV(電気自動車)はどのように感じたのかをレポートしていきます。

エクステリア

シンプルなデザインで可愛らしさを感じます。
直線的なデザインかと思いきや、細かなプレスラインがしっかりと個性を出しています。

夜になるとまた違った表情で、今度はカッコ良さも感じるデザインです。

カラーに関してもパール感のあるホワイトで塗装も綺麗でした。

インテリア

RACCO 300Plusのインテリアはこのような感じです。

ハザードは最初なかなか見つけられなかったので、独立させた方が使い勝手は良さそうだと感じました。

ウインカーは右側でワイパーは左側と日本車と変わらない使い勝手です。

中央に肘置きがあり、その中に収納スペースもあります。

運転席と助手席の背面にはテーブルとポケットがあります。

ポケットが多いのが嬉しいですね。

完全に畳んでしまえば、たくさんの荷物を乗せることができます。

床も低いので、重たい荷物も乗せやすいですね。

少し後席の入り口は狭く感じましたが、問題があるレベルではありません。

畳んだ後最初に起こすとこの状態でした。

ISOFIXももちろんついていますので、チャイルドシートやジュニアシートにも対応します。

充電とV2H

普通充電

ジゴワッツ社のインダストリアルモデルを使用しています。

ジゴワッツ社の東京都補助金活用プランで6kW普通充電器を設置してみて

エコキュートの湯沸かしや蓄電池の充電等もありますので4kWに制限して充電。(6kWから1.2kWまで自由に設定できる充電器です)

車両側の受け入れとしては3.5kWでした。
Hyundai IONIQ5と比べるとやや安定性に欠け、目視している10分ほどでも時々上下しておりました。

ただ、40%台から充電を開始し、4時間の充電で70%台まで回復していましたので、何ら問題はないかと思います。

バッテリー容量が小さいので、サクッと回復してくれるのは嬉しいですね。

V2H

ここは若干期待外れなポイントです。

筆者の自宅ではニチコン社のVSG3シリーズを使用しています。

IONIQ5であれば契約しているアンペア数である10kVAに近い値、つまり10kWくらいまで放電できていますが、
RACCOの場合は2.5kW以上は放電できないようでした。

蓄電池として活躍させる場合には少々物足りない印象です。

V2H使用時はV2X動作中などの文言は表示されませんが、充電電力がマイナスで表示されます。

V2Hの使用を検討されている方はご認識いただく必要があるかと思います。

ちなみにヒョンデのV2Lアダプタは利用できませんでした。

急速充電

DMM EV ON

Hyundai IONIQ5では50kWをずっと維持し続けるDMM社の充電器を試してみました。

残念ながらBYD RACCOの場合、50kWは出ず、最大30.88kWでした。

10分の充電で5kWh回復し、220円でした。

eMobility Power

続いて、セブンイレブンに設置されているニチコン製90kW機を試してみました。

こちらはなんと50kWに近い出力を確認。

5分で3.5kWh充電することができました。

ZESP3の無料時間内のため負担は無し。

走行レポート

今回は首都高や一般道などを含めて、100kmほど走行してまいりました。

運転席からは見切れがよく、安心して走行できます。

また、都市部では停止して再発進することが多くあるかと思いますが、

そういった場面でも静かに加速するだけでなく、十分なトルクを感じることができました。

環七などでは陸橋等で坂道があったり、スーパーマーケット等は立体駐車場などもあり、パワーが必要になりますが、
そういったケースでも前職でハイゼットカーゴを運転していた時と異なりエンジンの音が大きくなったり、踏み込んでも制限速度が出ないということもありませんでした。

ここはASF2.0も同様に問題がないポイントではありました。

ハンドリング、アクセル、このあたりは非常に良い仕上がりで問題ありません。
シフトノブやウィンカー等も問題ありません。一般的なもので、誰でも使えるでしょう。

インフォテインメントに関してもApple CarPlayやAndroid Autoなどを使えば特に問題はないでしょう。

液晶パネルの発色は若干悪いと感じましたが、実用に支障をきたすものではありません。

全体的にとにかく癖がないですし、アクセル・ブレーキ・シフトなど内燃機関車に近い操作方法なので、
内燃機関車の軽ハイトワゴンからの乗り換えは容易と感じます。

BYDの車両はどれも内燃機関車のように乗れる車として設計されているように感じますね。

速度域が上がるとどうなるのか確かめたくなり首都高を走ってみました。

ハンドリング、加速ともに問題ありません。
減速も回生ブレーキでは気持ち良く走れます。

実は下道でどうしても気になることがあったので首都高を走ってみることにしたのです。

それはブレーキ。
所有している Hyundai IONIQ5や40系 アルファード Exective Loungeはもちろんのこと、
前職の社用車のハイゼットカーゴでもブレーキは緩やかに踏めば緩やかに減速することができますし、
ブレーキに違和感を感じることはありませんでした。

踏み方が悪いのかと色々試しましたが、やはり少し踏んだだけで結構強くブレーキがかかります…。

ブレーキは一泊二日で最後まで慣れない部分でした。

私がASF2.0で微妙だと思っていた部分もブレーキでした。
ブレーキ以外の仕上がりは良く、ブレーキは非常に重要な装備ですので、ぜひここは改善いただきたいですね。

安全性

リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを搭載しており、安全性は高いと考えています。ここで不安に思ったことはありません。

また衝突安全性能に関しても、今までのBYDの車を見ていると、しっかりこだわっており、安全性は高いと考えています。

まとめ (オススメ度: )

軽ハイトワゴンというカテゴリーのBEV 電気自動車としてはとても良い選択肢であると感じました。

様々なポイントでファミリーが使いやすい形でチューニングされており、多くの方を満足させてくれる車と言えるのではないでしょうか。

しかし一方で、ブレーキに違和感を感じるのは見過ごせないですね…。
ここが減点理由です。
これが無ければ軽バン、軽ハイトワゴンどちらで見ても内燃機関車からの買い替えをオススメできる一台でしたが、
試乗してみて違和感がないならオススメできますという表現にせざるを得ないと感じました。

ブレーキはもう少しチューニングしてもらいたいな…と強く思います。

現状、軽自動車レベルもしくは5ナンバーレベルでコンパクトなスライドドア付きの電気自動車は日本市場にないと思いますので、それらを求める場合にはこちらを選ぶほかないかと思います。
しかし、スライドドアが必要ない場合には、HyundaiのINSTER(インスター)やホンダ Super-ONEなど別の選択肢を考えても良いかもしれません。

ブレーキ以外は良い仕上がりだと思いますので、購入をご検討される方はぜひ一度試乗のうえでご判断ください。